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リリカルなのはHearts第6話「ミッドチルダに連れてって 前編」

「もう1回宣伝しておきます。リリカルなのはとは関係ないけど、
作者が東方の同人を出しました「○年×組東方先生」
Dlsite.comにて取り扱い中です

やっぱり京都祇園祭での大事故はスルーできないからね

せやなあ。18人も死傷起きて、今度は運転手にてんかんがあったりなかったり?

ドライブレコーダーでの動画も紹介されたしね。なんか知らないうちに
静まったような気がしたけどね

こういうことで法律が厳しくなるんだろうけど、締め方を間違っているような
気もしなくはないんやなあ

締めれば締めるほど動きづらい。当たり前のことなんだけどね

ちょお長くなってもうたけど、リリカルなのはHearts第5話をお届け。
今回はアリサちゃんとすずかちゃん、ミッドチルダへと?

ゲームスタート!!

 

ミッドチルダにある、今は主のいない高町家。


「今日の分の勉強、終わりっ!」

わたし高町ヴィヴィオは、今日の宿題を終わらせて一息ついたところです。

なのはママが今ここにいないのは少し寂しい。でも大丈夫。アイナさんだっているし、学園でもコロナっていう友達ができた。だから大丈夫、元気です。

「レイジングハート、採点お願い」

《了解しました》

ママのデバイスであるレイジングハートは、今は私の魔法の教育係が主な役目。私にあった教科メニューとか、しっかり計画を立てて、勉強する私に出してくる。

デバイスとは思えないくらいすごいなあ。

《91点。上出来ですね。この調子で勉強してください》

「えへへ、やったぁ」


でも少し、不安もあるんだ。ここにレイジングハートがいるって事は、なのはママはレイジングハートを持ってないって事。

レイジングハートがなくて、なのはママは大丈夫なんだろうかって。


ピンポーン


不意に家のチャイムが鳴った。今はアイナさんがいないから、私が出ることになるのか。

「はーい、今いきまーす」

玄関を開けると、久しぶりに会ったひとがそこに。

「あれ?フェイトママ、どうしたの?」

「元気そうだね、ヴィヴィオ」

「うん!」

私にとってのもうひとりのママにあたるフェイトママ。2人ママがいるって、おかしいって言う人ももちろんいるけど、私にとってはなのはママもフェイトママも大事なママ。

もっとも、フェイトママのほうが少し距離を置いているみたい。「ヴィヴィオは高町家の家族だし」とかいう理由みたいだけど。

フェイトママは、私の頭を優しくなでる。

「フェイトママも、ヴィヴィオが元気で嬉しいかな」

その優しさをしっかり見せてくるのが、フェイトママのらしいところ。なのはママからは「甘い」って言われてるみたいだけど。

実際なのはママは「厳しいけど優しく他人を愛す」を体言してる人だからなあ。

……あっ、そうだ。

「そういえばフェイトママ、どうしてうちに来たの?」

今はなのはママと、地球に逃げた犯罪者の再逮捕って言ってたけど、わざわざ私たちの家に来るって、どうしたんだろう。

「うん、ここに来た理由なんだけどね……」



Side NANOHA

「……はい?いまなんて?」

昼下がりの翠屋にて、私が目を丸くしたのは、アリサちゃんのひとことにて。

「ミッドチルダへ連れて行きなさい」

「……なんで?」

こんなことを言われてしまえば、理由が気になるわけです。聞いてみると。

「あんたたちの生活している環境がどんな感じか知りたい」

「……行っても地球と似た感じでつまんないと思うよ?」

「行って見なけりゃわからない。常識よ」

うう、アリサちゃんに押されるとかなり辛い。アリサちゃんの隣に座ってたすずかちゃんに目で「たすけて」って合図をしましたが……

「私も、ミッドチルダに行ってみたいな」

あー、助け舟なしだー。

「すずかもそういってるわけだし、OKしてくれるかしら?」

さらには逃げ道をふさぐアリサちゃんの一言が。もう、降参。

「……分かりました、連れて行きます」


まあ、そうなったとして、地球からミッドチルダへの交通手段は……トランスポーターしかないです。

好き勝手ポートを使うのは少し問題なので、管理局の許可が(まあ、ほとんど形式上なんだけど)必要。私は顔パスできるけど、今回連れて行きたいのは管理世界とは無関係の私のお友達。ちょっとハードルが上がります。

「でもこういう理由があるからすぐ行けるかは分からないよ?」

その辺の事情を説明して、2人、特にアリサちゃんにはしっかり説明しておかないとあとで何言われるか分からない。

さすがにアリサちゃんもそう簡単に引き下がらず。

「うーん、そこはどうにかできない?権力とかで」

「それは……いいのかなあ……確かにミッドチルダはゆっくり見てみたいけど」

「にゃはは……」

権力って……すずかちゃんも少しひいてるって。それやったら私たちはアリサちゃんの敵に回らないといけなくなるかもだって。法律的な意味で。

でも一応、すぐにいけるように出来る秘策はあります。

「まあ、あっちにはやてちゃんもいるはずだし、連絡すれば交通はどうにかなると思うけど……」


『ほうほう、それはまたええことや』

「ええことや、で済ませないでよ……本当は違反の気がするんだけどなあ……」

アリサちゃんとすずかちゃんが帰って少し後で、私はミッドチルダのはやてちゃんに連絡を取りました。理由はアリサちゃんとすずかちゃんのミッドチルダ旅行について。

それではやてちゃんが出した言葉がこれ。いいのかなあ。はやてちゃん、そこそこお偉いさんなのに。クロノ君とかにどやされても責任もてないよ?

『そこは時と場合や。それにこっちの地理や政経えとせとらをしっとくのも悪いことやない。私は大賛成やで』

「……責任は持ってね?」

『あいあいしー、おたがいなー』

通話が切れた。もう、調子いいなあ、はやてちゃんは。

「……引き下がれないだろうし、しっかり計画立てておこうかな」


2日後 AM9:13


「気をつけて行って来てねー」

「はーい、いってきまーす」

翠屋にいるおかーさんに出発の旨を伝え、高町家の裏庭に隠されている転送ポートの近くへ私は歩きます。

理由は単なる集合場所です。翠屋の中でもよかったんだろうけど、行けるならすぐ行きたいだろうし……アリサちゃんが。

「挨拶は終わったの?」

「うん、おっけー」

ほいで裏庭を集合場所にしてたということは、アリサちゃんとすずかちゃんもそこで待っているということになります。アリサちゃん、どうにもタンクトップに半ズボンとまあ動きやすい服装ですね。

すずかちゃんは……寒色系の長袖にロングスカート……普通の観光なら問題ない程度の服装……ねえ。

私は白いシャツと上着に黒一色の中に赤い線が入ったスカートです。

「楽しみだよ、ミッドチルダに行くの」

すずかちゃん、そわそわとまでは行かなくても随分楽しみそうで。

「エスコート、しっかりしなさいよー?旅行を楽しみにできるのは、あんたたち次第なのよ?」

「にゃ、にゃははは……」

アリサちゃんはもう目に見えて楽しみにしてるのが良く分かりますから。エスコートにプレッシャーをかけないでー。冷や汗かいちゃうよー。この会話の流れから逃げるには……

「そ、それよりさ!フェイトちゃん、まだかなー?」

「話を逸らして逃げるのね」

一緒にエスコートする予定のフェイトちゃんが、まだ来てません。うまく言い訳に使った感じで、ちょっとごめんなさい、フェイトちゃん。

「遅れてごめん!ハンコを押す書類がけっこう残ってたから」

「噂をすれば来たわね」

アリサちゃんの言うとおり。まあちょっとだけ息が切れてるのが心配だけど……フェイトちゃん。


「なんでもいいけど、それクロノさんが着てたやつじゃない?」

あ。さすがに気づくか。折り目のついた黒いスカートはともかく、上着の模様入りのTシャツは確かにクロノ君のお古。

「う……い、いいじゃない。お兄ちゃん、私服ほとん

ど着ないから、私が着たって」

「義理でも、兄妹仲がいいのはすばらしいね、ふふ」

フェイトちゃん……すずかちゃん……それでいいの?おさがり、って言葉は確かにあるけど、フェイトちゃんとクロノ君じゃ性別が違うのに。着れるものは着ちゃうんだね。


「それじゃ、行くわよー!」

中庭の物置をアリサちゃんが開けます。そこに広がったのは……当然、ただのいろいろな物が置いてあるただの物置の中身。そりゃそうです。

「というわけで、あとはお願いね」

「……にゃはは……」

確かに転送ポートはここに隠されてます。ただし秘密の暗号を入力できるのは、管理局の関係者だけ。私とか、フェイトちゃんとか、はやてちゃんとか。

手を物置のほうにかざして、シークエンスをかけること数秒。

光とともに違う世界が見えました。ミッドチルダのとある場所。

「おっけ、開いたよ」

「よっし!ゴー!」

私たちはこれから、ミッドチルダに転送されまーす!


転送されたその先は、海辺にあるひとつの家……けっこう大きい豪邸の近くでした。

「……風が気持ちいいのはいいんだけど、ここは……どこ?誰の家?」

アリサちゃんが辺りを見回してます。そうだよね、知らないとわかんないよね。

「ふふっ、すぐ分かるよ」

「……んー?」

考え込む表情をしたアリサちゃんに反応するように、すずかちゃんが家のほうを指差します。

「来たみたいだよ。すぐ分かる理由が」

さっと見た感じ……わかんない。でも目を凝らしてよーく見てみると、確かにこっちに近づいている人が。

「おー、ミッドチルダへようこそや!」

「はやてちゃん!久しぶり!」

「おー、すずかちゃんも久しぶりやなー」

はやてちゃんです。姿を確認するなり、すずかちゃんもはやてちゃんのほうに走っていって抱き合っていました。……ん?

「すずかちゃんの巨乳もお久しぶりやなあ」

「や、やだっ、あっ……やめてよお」

やっぱり胸を揉んでるし……

「この大きさは92のGってとこやな。うーん、目指すのは100の大台か?もみもみ」

「あ……あふぅ……ん、ああぁ……」

あわわわわわ……どんどんすずかちゃんの声がえっちな領域に入ってるよお、2人ともぉ。私も見てて恥ずかしいし、フェイトちゃんも目をそむけてるし……

「そこまでにしとけっ!」

そう思ってたとき、スパーンとアリサちゃんの怒りの手刀がはやてちゃんの頭に炸裂しました。

「うーぐぅ……あたまが痛いよぉ」

「毎度毎度毎度毎度そのセクハラに繋がるいやらしい手をどうにかしなさいと言ってるでしょうが!」

「楽しいからええのに」

「触られてるほうは楽しくない!」

「あーだだだだだだだ!」

あ、アイアンクローがはやてちゃんを締め付けてる。

まあ、はやてちゃんのスキンシップ、というか一部ではすでにセクハラと扱われているこの悪癖には、私たちも少しため息が出ることがあります。

私も止めてもらいたいなあ。このスキンシップの名を借りた嫌がらせって感じのことは。


「八神家にお邪魔しまーす」

入り口のドアを開けて、八神家に入ると、出迎えてくれたのはヴィータちゃん。

「おー、アリサにすずか!よく来たな!」

「ヴィータも久しぶりね」

再会に戯れる3人を見て、その先にいる……シグナムさんにご挨拶を私たちはします。

「シグナムさん、どうも」

「この間はヴィータが迷惑を掛けたな。すまなかった」

「いえいえ、たまにはああいうことがあっての家族だと思いますよ。でもなるべくなら気をつけていただくようにお願いします」

私はシグナムさんと軽く挨拶。前回のことを代表としてかお詫びするシグナムさんを、私は軽くなだめます。トラブルはあのくらいあっての人生だと思いますし、ね。

でもなんか人が足りないけど。だから私は聞いてみました。

「シャマルさんとザフィーラさん、リィンにアギトは?」

「リィンとアギトは本局の仕事だな。ザフィーラは子供たちの稽古、シャマルは……」

そこまでシグナムさんが言いかけたとき、向こうのほうから突然、大きな音が。

「い、今の何?なんの音!?」

「あー……これは……」

驚いてるアリサちゃんに、それに対して難しい顔をしてるはやてちゃん。まあなんと言っていいのか切り出すのに難しい題材ではありますけど。でも、すぐ分かっちゃうだろうけどね。

「また失敗しちゃったあ〜……」

台所から、そんな声が。

「シャマルさんだったんだ……」

そういえば向こうの遠くにあるお部屋は台所直通だったっけ。

料理の腕は出会ったときからあまり変わっていないようで、そこはおねーちゃんとの違い。

でも、シャマルさんのいけないところは……

「……これならまだ直せるわね。続き続き!」

引き続き台所からいけないボイスが……そうです。こうやって失敗料理を強引に完成に持っていくことが多いこと。一応、前よりはマシに食べれるらしいですが、それでも「評価は悪い」そうです。

「……はやて、今すぐ止めてきなさい」

「それができたらとっくにやってるでー」

アリサちゃんの指示を、くろーい笑いを浮かべながらあっちの方向を向いて却下してるはやてちゃん。

もう、諦め状態なのかなあ。シャマルさんの料理の腕をさあ。


で。恐怖はここから。

「まあ見た目はこんなだけど、食べれるからご安心を」

エプロンをかけたまま料理を並べる姿が、逆に恐怖を呼んでいる……ううっ、なんかいやだ!

「ちょっと焦げちゃったけど、これくらいなら大丈夫だと思うし」

シャマルさんのその言葉は説得力ゼロです。

主食……ほぼ黒い煤っぽいものしかお皿に乗ってない炒飯。

主菜……カリッカリに固まっているうえになにか見た目からしても赤くなってない、まだ黒い色のエビチリ。

副菜……どう考えても焦げた上にしなびたサラダ。

飲み物……甘い果物の腐ったような臭いがする……口ではいえないなにか。


だもん。

「わたしが許す。パスしてええで。街へまっすぐゴーや」

「「意義なーし!」」

「ああっ、みんな食べてってー!」

シャマルさんの叫びをよそに、私たちは町へ繰り出します。


「……客人用にあんな料理を作るお前が悪い」

嘆くシャマルさんの肩を叩いて、シグナムさんはそう言ってたとか。


☆☆☆

ミッドチルダでも、アリサちゃんたちにとっては地名は初めて聞くことになるので、いろいろ新しい地での発見や驚きは見受けられました。主に魔法方面ですが。

でも少しだけ時間が過ぎると。

「ふむ、これはいける味ね」

「数時間であっさりした反応になったね」

お食事どころで食べたり(今日は甘味屋)、


「牧場もなかなかいいところだね」

「牧場は確かにええところです。でもすずかちゃんの……」

「それ以上はストップだよ。最近管理局でも『歩くセクハラ』呼ばわりされてなかったっけ」

自然の中でいろいろなものを見たり。


「やっほー!……うん、『やっほー』って返ってきてるわね」

「それやと帰ってくるもんも寂しい。『ヒィヤッハアアア』って叫ばんと」

「やりたくないから。どこの世紀末よ」

山に向かって山彦聞いたり。

というわけで1日目の自然をメインにした旅行でした。


☆☆☆


SideAlissa

視点をあたしに移して2日目。今日は買い物兼お土産のためにいろいろな買い物どころを回ってた。今はファッション店で女物の服を物色中。

「この服、雫ちゃんに似合いそうだなあ」

「この赤いレザーはアリサにいいんじゃないかな」

「うーん、試着室に持っていく?」

「いやいや、ひもみずぎで街中を闊歩……」

「させんな」

なんか昔あった日常だなあ。日常……昨日から思ったけど、地球もミッドもあまり変わらないものねえ……


「すずかー、そっちはどうよ」

「エサは字が読めないから見てただけになっちゃうな」

すずかはスーパーの中で別行動をとってた。ペットショップで猫用のいろいろなものを探しに行くって行ってたから。


……

うーん、もう少し意外性のある場所はないのかしら?

「……なーんか期待してたのと違うのよね」

「どうかした?アリサ」

独り言のつもりだったのに、フェイトには聞こえてたのか。まあ、聞こえないようにしないと、ってのはなかったから話してもいいんだけど。

「ほら、地球とは全然違う異世界だから……なんかこう、パーっと、とにかくパーっとするアトラクションとかはないのかしらって、思ったのよ」

「うん」

「でも蓋を開けてみれば、だまされたってわけじゃないけどさ、地球となんら変わりないのがちょっと……って思うわけよ、一般人としてはさ」

ちょっとの不満だった。実はあたしは結構、「違い」って部分に期待を抱いてこの旅行に来たわけよ。でも結果はこのとおり、ただの旅行。

旅行自体が楽しくないわけじゃない。ただ、なにか物足りない。

だから今のあたしは、どうにも渋い顔になってる。

でもさ、共感者がいないようですよ。

「私は別に『こんなの違う』ってのはないよ?異世界って部分を考えると、少し不思議に感じるくらいかな」

すずかがこの感想だ。種族……は関係ないと思うけど、驚かなさすぎだとは思う。

「まあ私らも引っ越して『ああ、生活の仕方が変わった』ってのはなかったし」

「私は地球で過ごしてたときに、任務や通信以外は変そんなに変化はないと思ってたし」

はやて、フェイト……

……なんか、納得がいかないわね。

それと。

「……あのさ、動きづらいんだけど?」

あんたたち、そこまでくっついて歩かなくてもいと思うんだけど。なのはもフェイトもはやてもしっかりと固まってあたしたちを守るように動いているのはなにかしら。

「にゃっ、ごめんね。でもご時世がご時世ですから、あまり距離を話すことはできないと思ったから」

……いや、それは大いに分かる。分かるんだけど……

「あたしはそこまで弱くないわ。隠し玉も持ってるわけだしさ」

「隠し玉?」

「……やっぱり忘れて」

今のは少し喋りすぎたかしら。なのはたちには「このこと」は……ちょっと言いづらいし。今は。

……まあ、分からないわけじゃないけど。なのはたちの職業を考えると、なおさら、ってのは分かるんだけどね。

……それを顔色一つ変えないで街を歩くすずかも、そうとうの我慢根性があると思うけど。


☆☆☆

そして、はやての家で夜も更けたとき。

「すずか、すずか、起きなさい」

「起きてるよ」

お互い、小声で話すあたしたち。なぜかっていうと、この会話が聞こえたらことだから。まあ、内緒でここを抜け出すというのも充分あれだけど。

今の時間は午後9時を回ったあたり。なのはたちは待ってて、っていうけど、あたしはそこまでおとなしい人間じゃないわけよ。

それに犯罪者がそこらじゅうにいるかもしれないから、会わないように家の中で安全に、って言う理由もあるんだろうけど、そこはそこでどうにかできるし。

ハンガーにかけていた上着に袖を通して、さて。

「夜の街に出発よ。夜ならではの風景も気になるし」

「……本当にいいのかなあ」

うーん、乗り気じゃないすずかねえ。そう言いながら

あんただって袖を通してるけど?

「だってもし、夜の脱獄犯にあったら、私たちでどうにかできると思う?」

「すずか?あたしが『アレ』やってるの忘れてない?」

「忘れてないよ。今も隠し持ってるんでしょ?」

「そりゃミッドチルダの時事が時事だしね。すずかも、あんただってどちらかと……言わなくても普通じゃないじゃない。種族があれだから」

「そうだけど……」

なんといいますか、謙虚と言うのか臆病というのか。それともなのはたちの忠告を守ってる、か。

その点を考えれば、あたしは確かに「悪者」だけど。

「行く気があるならいくわよ。なのはたちを起こさないように、そーっと」

あたしとすずかが同じ部屋。んで、なのはたちは別の部屋。こういう場合の「勝手に抜け出される」ケースを考えてなかったのかしら、あの3人、特にはやて。

足音を立てないように、ドアを開けるときもしずかに、静かにゆっくりとあけて、忍び足で家の中を歩いて。

廊下を、そーっと……

「どこへ行くつもりだ」

廊下をのそりのそりと、音を立てないで歩いてるつもりだったのに、気づかれたか。ま、こいつなら無理ないか。ある意味狼だし。

「いかせなさいよ、ザフィーラ」

大柄な褐色肌の男の人の姿をした……ザフィーラなら、聴覚やらで気づかないとは思ってなかったけどね。問題はこいつの説得かしら?

ただザフィーラも硬い。

「今の時世の夜に、お前たちをここから出すわけにはいかんな」

「……それははやての命令かしら?」

「私の独断だ」

……へえ。

「てっきりはやてから何か言われたからあたしたちを止めてると思ったんだけど……」

「主のご友人が勝手にどこかへ行って、我が主が悲しむのはあってはならないことだ。だから私はお前たちを止めているんだ」

さすが、盾の守護獣……というべきか、まあお堅いことで。

ひとつ、妙案を出してみるか。

「あんたがボディガードであたしたちにつく、っていう選択肢はないの?」

「アリサちゃん?」

驚いた表情をするすずかだけど、思いついたのは簡単な方法。これならあたしたちも夜の街を歩けるし、ザフィーラだって守れるときに守れる。盾のザフィーラ。

そしてあたしは「矛」があるし。

ザフィーラは腕を組んで、壁に寄りかかって黙ったまま、そのまま時間が過ぎていく。

数十秒のあと、ザフィーラから出た結論は……

「……いいだろう。だが脱獄犯やロストロギアなど、危険を感じたらすぐに逃げろ。それが守れないようなら却下だ」

なーんだ。約束つきながらあっさり許可してくれてんじゃない。しかも約束は簡単なもんだし。

……ま、はやてたちには『あのこと』は隠し通してるわけだから、ガードマンなりなんなりはザフィーラにそのへんは任せておこうかしら。


☆☆☆


夜の街も、やっぱり地球とそうそう変わらないわね。

「うーん……」

顔の後ろで両腕を組んで、つまらなそうな顔をして歩くあたし。

夜は夜なりにいろいろファンタジー感やらイベントやらそこらじゅうでやってると思ってたんだけど、ある意味期待を裏切られたわね。

「……普通すぎ」

「お前が期待をしすぎただけだ」

人型になっているザフィーラ……世界が世界だからなのか耳は出してるわね。にも軽く説教をたれられたし。

「あ、はは……」

すずかには苦笑いをされてるし。そんなに曲がったことをしてるかしら。と呟いておいてなんだけど、なのはたちに内緒で町を歩いていること自体が曲がったことかしらね。

「……ん?」

目前に、何人かの集団が見えるわね。なーんか、ぱっとしない男たちだ。それも3、4……4人いるわね。

相手もあたしたちの姿を見つけると、近寄ってきて声をかけてきたわ。

「彼女、いいところがあるんだけど、遊ばない?」

こんなところも地球と同じなのね。こういうマヌケな男たち、顔も態度も落第点な男たち。放っておくのが一番なんだろうから、あたしたちは虫をしてその場を去ろうとしたけど。

「おいおいおい、無視すんなって」

肩を掴まれてとめられた。

「いいじゃないか、こんな夜なんだから、俺たちといことしていったってさ」

あたしはバカの返答に答えるつもりはない。ひたすら無視。

そうすると別の男が、すずかに声をかけてきた。

「そこの青い髪のお嬢ちゃんもどうだい?君みたいな子なら、俺たちいつだって歓迎するよー?」

「あ、えと、私は、その……」

戸惑うすずか。まああたしと違ってナンパとかに慣れないタイプの子だし、自分のあの事情もあるから、こんな男に捕まるとかなりきついでしょうけど。

「うーん、君は見えたときから一目ぼれしてさー。君はどう?君さえよければ一緒に」

すずかの顎に手をかけようとしたけど。その手は止められたわ。ザフィーラによって。

当然、止められたほうの男はいい気持ちじゃない。ザフィーラに睨みつけたような視線を聞かせてる。

「なあんだ?獣人の男?なに、君たちのペット?いかつすぎ?なんでペットも女の子じゃないのかな?お兄さんたちチョー残念なんだけど?」

「……」

「まあ男ならバター犬って方法もあるから、あ、なるほど。そういう使い方してんだ。いやー、いいね。すっごいねー君たち」

「……ザフィーラ」

「なんだ」

「やっちゃっていいわよ。気絶しない程度にしてやって」

あたしが犬好き、というのとは関係ないとは思うけど、聞いてるほうも不愉快だった。あと男を蔑ろにしてるだろうその態度も、あたしは気に入らない。

「心得た」


「ひ……お、覚えてろおおっ!」

「はいはい、3秒後にぜーんぶ忘れるわー!」

引け腰でささっと逃げる男たちに、笑いを隠さずにいられない。本当、あんな男たちにはああいうのがお似合いよ、バーカ!


「ザフィーラさん、大丈夫?」

「問題はない」

すずかがザフィーラの手を見て、心配そうな目をザフィーラに向けてる。

すずかの頭に手を乗せて、あたしのほうに目を向けてきてる。

「バニングス、事故や事件などの犯罪だけでなく、このような危険もある。特に女は狙われやすい。だから私はお前たちを止めたんだがな」

「……わかんなくはないけどさ」

別世界の街だから、夜の街を知りたかったわけで。


……これがあたしのミスだった。


☆☆☆


あたしたちはその後も、緑の並木街、公園、市街地などをいろいろ回っていた。時間にして小一時間。

短い時間だったけど、結果わりと楽しめたわ。まあ楽しめたといっても思ったほどじゃないけど、それはあたしが過大な期待をしてただけだから。

帰り道、はやての家がある海が見える歩道を歩きつつ、軽く談笑をしながら歩くあたしたち。

「ハプニングもあったけど、悪くはなかったわね。さてそろそろ戻ったほうがいいかしらね」

「そうだね。ザフィーラさん、ありがと」

「礼には及ばん」

さすがに夜も更けてきたわね。そろそろ戻らないとなのはにもフェイトにもはやてにも心配をかけそうだし……ん?すずか?ザフィーラ?

「ちょっと?どうしたのよ?」

すずかの肩を軽くゆすって気づいてもらおうとしたあたしだけど。

「伏せて!」

すずかに強引に押される格好となって、あたしは道路の真上に仰向けに倒された。

「いつっ!」

ちょっとドスン、ときて背中が痛いけど、驚くのはその次の一瞬。

紫色をした楕円型の光の玉が、視線の少し上をものすごいスピードで通過していったから。

「アリサちゃん、平気?」

「大丈夫よ……でも、今のはいったい」

「小手調べのつもりだったんだがな」

……遠くから、足音が聞こえてくる。そして、近くに来たとき、暗闇でもその形を目で掴むことができた。

漆黒の鎧と、腰についている剣の鞘……

「フェイトが言ってた鎧の魔法剣士ってやつか」

「俺のことを聞いていたか……」

リーバルト・ダイオス……って言ったっけ。こいつは愛用の剣を構えなおして、こちらに目を向ける。目が仮面に隠れてあまり見えないけど、殺気はビシビシと伝わるわ。

「俺のやることはひとつだけだ。そのためにお前たちは人質になってもらうぞ」

「は……い?」

言うなりすぐに、リーバルトが剣を地面に突き刺す。その次の瞬間。

「え……? ああああああああああっ!」

「きゃああああああっ!」

強烈な電撃、身体がしびれる感じ。いや……むしろ、痛い。

苦しい……誰か……なのは……フェイト……!

痛みと電撃の痺れで、あたしとすずかは意識を失った。


リーバルトが気絶した2人を見据えるリーバルト。その瞳には、何が見えているか分からない。

だが、アリサとすずかのサイドには、まだ敵はいる。

「連れていかせん!」

後ろを向いたリーバルトに向かい、ザフィーラの拳が吼える、が。

「黙れ」

すぐに気づいて後ろを振り向いたリーバルトの剣が、ザフィーラの胴を横に切り裂いた。

「がはあ……っ」

倒れこむザフィーラ。リーバルトは2人をそれぞれ両肩に抱えると、ザフィーラのほうを振り向いて一言言い放つ。

「明日中に高町なのはをD45ポイントに連れて来い。

期待しているぞ……」

「ま……待て……」

自分の用件、それを伝えると、リーバルトはそのまま去っていった。


SideNanoha

「明日はどうする?」

「んー、最後はやっぱり思い出に残ることをしておきたいよね」

明日の予定をフェイトちゃんと考えていると、部屋のドアが突然開きました。

「……高町、テスタロッサ」

「ザフィーラ!?その怪我は一体……」

部屋に入ってきたのは、傷だらけのザフィーラさん!よろめく足で入ってきて、入るなり壁に背をもたれて座り込んでしまいました。

「不覚をとった……バニングスと月村が、攫われた」

「ええっ!?」

アリサちゃんとすずかちゃんが何者かに捕まった。

これは……大事件ですか!?


ああああ……どないしよ……せっかくの旅行なのにどういうこっちゃ……
さらわれたアリサちゃんとすずかちゃん、無事でいてー!!
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